神社・寺院のこと

【今空前の大ブーム!?】御朱印って何のため?

タマ姫
おはたまー!竜宮姉妹の妹の方、タマ姫だよー!
おはたま。竜宮姉妹の姉の方、トヨ姫よ。
トヨ姫
タマ姫
この前、人間界に行って色んな神社を巡ってきたんだー!
あら、それは結構なことね。
トヨ姫
タマ姫
大きな神社では社殿の前はともかく、授与所にも沢山の人が並んでてすごかった!

みんなお守りでも買おうとしてたのかな?

それは多分、「御朱印」をもらおうとしてたんじゃないかしら。最近とても流行ってるのよ。
トヨ姫
タマ姫
ごしゅいん??

 

神社仏閣の「御朱印」

「御朱印」とは

御朱印というのは、神社やお寺で参拝者のために授与される押印のことよ。
トヨ姫
タマ姫
押印?ハンコを押すってこと?
早い話がそうね。参拝者の持参した「御朱印帳」に押印してもらうのよ。

そしてそこに神社や寺院の号や神仏の名前、参拝日などを筆で墨書するのが「御朱印」の一般的なスタイルね。

トヨ姫
住吉大社の御朱印高津宮の御朱印枚岡神社の御朱印
タマ姫
おおー!何かカッコイイ!
それぞれ神社仏閣ごとに印章や墨書の書き方などに個性があふれていて、それがまた大きな魅力になってるのよ。
トヨ姫
タマ姫
わかる気がする!これを御朱印帳?ってのに押してもらうんだね。
そうよ。御朱印帳は細長い和紙を蛇腹折にして、両端に表紙を付けたものなの。

基本的には折り目で挟まれた1ページ分に御朱印を押してもらうんだけど、たまに2ページ分にまたがる大きな御朱印を押すような寺社もあるのよ。

トヨ姫
タマ姫
へー、本とはまた構造が違ってるんだ!
「全国一の宮御朱印帳」みたいな霊場巡りの御朱印帳や、江戸時代に用いられたものは本のような構造の御朱印帳もあるのよ。

でも蛇腹状の構造にすることで参拝の思い出が一続きになるという利点があるわ。絵巻物みたいなイメージね。

トヨ姫
タマ姫
なるほど!
あと、裏に墨がにじんでも大丈夫っていう利点もあるけれど、人によっては御朱印帳の両面に御朱印を押してもらうってこともあるの。

「御朱印帳は両面とも使うべきか」ってのは結構あちこちで見かける議論だったりするわ。

トヨ姫
タマ姫
そうなんだ。どっちが正しいんだろ?
どちらが正しいとか決まってるわけじゃないわ。ただ、両面とも使う場合は裏に墨がにじまないように気を付けたいところね。

このサイトの主は、両面使う場合は表面と裏面の間にクリアファイルを切って作った下敷きを入れてるとか言ってたわ。

トヨ姫
タマ姫
ふーん…。
あと、神社とお寺を同じ御朱印帳で御朱印をもらっても良いかとか、やはり信仰に関わるだけにタブーがあるのではと色々議論があるみたいね。
トヨ姫
タマ姫
やっぱりそういうの気を付けた方が良いのかな。
私はそこまで神経質にならなくても良いと思うわ。

逆に「この御朱印帳は八幡系の神社のみ」みたいに敢えて自分なりにルールを課すのも悪くないと思うの。

トヨ姫
タマ姫
御朱印帳の使い方も人それぞれ個性がありそうだね!
それに御朱印帳自体も多くの寺社でオリジナルの素敵なものを授与しているから、これもまた魅力ではあるわね。
トヨ姫

石清水八幡宮の御朱印帳

タマ姫
おおー刺繍が綺麗!私も欲しい!

 

御朱印の歴史

タマ姫
ところで、御朱印ってそもそも何のためにもらうの?
それについては御朱印の歴史を紐解いていく必要があるわね。
トヨ姫
タマ姫
やっぱり物凄く古い歴史があるのかな。
詳しい年代はわからないけれど、だいたい室町時代末期から江戸時代の初め頃にはあったと言われてるわ。
トヨ姫
タマ姫
てことはだいたい400年から500年くらい前?
そうね。そしてその頃は「納経」として押印されていた、というのが有力な説ね。
トヨ姫
タマ姫
のーきょー?
当時の参拝者はお経を写してお寺や神社に納めていたのよ。

その証として印章や墨書をもらったのが「納経」よ。

トヨ姫
タマ姫
参拝しただけじゃダメで、お経を納めないともらえなかったってこと?
その通りよ。お経を納めることが功徳になったから、それを目に見える形で証したもの、といえるわね。
トヨ姫
タマ姫
そうなんだ!じゃあ最初は神社じゃなくてお寺から始まったってことになるの?
当時は神社とお寺は区別なく併存していたし、神社にもお経を納めていたから、どちらが先かってのはあまり意味が無いわ。
トヨ姫
タマ姫
ふーん。いずれにしても今の御朱印とはまたちょっと違ってるんだね。
そしてその「納経」の風習を始めたのは「六十六部廻国聖」と言われる宗教者たちなのよ。
トヨ姫
タマ姫
ろくじゅーろくぶかいこくひじり?
「六十六部」とも言われるわ。

江戸時代以前の日本は六十六の令制国に分かれていたんだけど、そのそれぞれの国の代表的な霊場、つまり有力な寺院とか一宮とかを巡拝して全国を行脚した人たちのことよ。

トヨ姫
タマ姫
ふむふむ。
そして彼ら六十六部が持ち歩いたのが「納経帳」よ。

訪れた寺社にお経を納めて、その証として納経帳に「納経」をもらっていたのよ。

トヨ姫
タマ姫
つまり最初は六十六部っていう人たちが独自にやってたものなの?
恐らくはそうね。でも元々は国ごとに1~2ヶ所だけの霊場を巡っていたのが、西国霊場や四国八十八箇所などだんだんと色んな霊場にも足を運んで「納経」をもらうようになっていったのよ。
トヨ姫
タマ姫
特定の寺社だけじゃなく、色んな寺社で「納経」をもらうようになっていったってことだね!
そうね。そしてさらには、お経を納めなくても、初穂料やお布施を納めるだけで「納経」がもらえるようにもなっていったの。

こうなると「納経」のハードルがだいぶ下がって、六十六部だけじゃなく一般の庶民も各地の霊場に足を運んで「納経」をもらうようになっていったのよ。

トヨ姫
タマ姫
おおー、そこまでになるともう今の御朱印と変わらないね!
そうね。江戸時代の末には今と殆ど変わらないシステムになったみたいよ。

ただ、「納経」が「御朱印」と呼ばれるようになったのはかなり最近で、昭和に入ってからみたいね。

トヨ姫
タマ姫
あれ、「御朱印」って言葉自体は結構新しいんだ。
実は昭和の初め頃、旅行先でスタンプを押すということがかなり流行ったのよ。

この流れで「御朱印」を集めることも結構なブームになったみたいよ。

トヨ姫
タマ姫
まるでスタンプラリーみたい!
ふふふ、今も参拝せずに御朱印ばかり集める人に対して「御朱印はスタンプラリーじゃない!」って批判をあちこちで見かけるけど、実はこの傾向は昭和の初めからあったみたいね。
トヨ姫
タマ姫
その辺り日本人らしいというか、昔も今もあんまり変わらない感じだね。
そうね。特に今はかつてないほど御朱印がブームになっていて、あちこちの寺社で御朱印を求める列が出来るほどよ。

令和への改元の初日には数時間待ちにもなったと大きく話題になったわね。

トヨ姫
タマ姫
うわぁ、御朱印のパワー、すごい!

 

まとめ - 結局「御朱印」は何のため?

 

タマ姫
ところで、やっぱり御朱印とスタンプは違うものなの?
見てきたように、御朱印は六十六部の「納経」から始まっているわ。お経を納めて功徳を証明するためのものだったのよ。

それが大衆化して現在見るような形になっていったの。

トヨ姫
タマ姫
ということは、今風に考えたら、神様仏様と縁を結んだ証明、みたいな感じ?
なかなか良い発想ね。

でも一方で、積極的に信仰的な価値を見出してきたというような大仰なものでもなかったのよ。

トヨ姫
タマ姫
そんなお堅いものじゃなかったんだね!そこが魅力でもあるのかも!
そうね。こうした歴史を踏まえた上で、御朱印をもらうことの意味を一人一人が考えることも大事よ。

参拝した記念と捉えるか、神様仏様の写しであり大変ありがたいものと捉えるか。

私は色んな捉え方があって良いと思うわ。

トヨ姫
タマ姫
同じ神社やお寺の御朱印でも、もらった人にとってはそれぞれ全然違った思いが詰まってるって感じだね!
良いこと言うじゃない。

やはり一番良いのは、御朱印を見返したときに、「良い参拝だったなぁ」って心から思えることじゃないかしら。

トヨ姫
タマ姫
なるほど!私も興味湧いてきた!今度神社に参拝するときは御朱印もらおっと!
くれぐれもマナーだけは守るのよ。神様や神職の方に失礼のないようにね!
トヨ姫

 

 

このサイトでは更新した神社の御朱印も掲載しているわ。良かったらこちらも見てちょうだいね。
トヨ姫
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