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本住吉神社 (兵庫県神戸市東灘区住吉宮町)

社号本住吉神社
読みもとすみよし
通称
旧呼称菟原住吉社 等
鎮座地兵庫県神戸市東灘区住吉宮町7丁目
旧国郡摂津国菟原郡住吉村
御祭神底筒男命、中筒男命、表筒男命、神功皇后
社格旧県社
例祭5月13日

 

住吉神社の概要

兵庫県神戸市東灘区住吉宮町7丁目に鎮座する神社です。

『日本書紀』神功皇后摂政元年二月条に、神功皇后の三韓征伐の帰途、船が海上で進まなくなったので占ったところ、住吉三神から「大津渟中倉之長峡(オオツノヌナクラノナガオ)に我が和魂を祀れ」との託宣があった旨が記されています。

当社社伝では、この教えを受けて大津渟中倉之長峡と呼ばれた当地に住吉三神を祀ったのが当社であると伝えられており、住吉信仰の総本宮「住吉大社」(大阪市住吉区住吉)は当社からの勧請であるとも伝えられています。

このことから当社は住吉神の祭祀の根源であるといい、社名の「本住吉神社」もこれに因むとされています。

ただし「大津渟中倉之長峡」の所在地については諸説あり、当地であるとする説もある(本居宣長『古事記伝』等)一方で、「住吉大社」の地とする見方が有力であり、『日本書紀』の当該条も当社でなく「住吉大社」の創建由緒とする解釈が一般的です。

もし当地が大津渟中倉之長峡であり当社が『日本書紀』当該条に関する神社とするならば、同様に『日本書紀』当該条を創建由緒とする「廣田神社」「生田神社」「長田神社」が全て式内社なのに対し、当社が式内社でないのは不審であると言わざるを得ないでしょう。

一方で「住吉大社」に伝わる古文書『住吉大社神代記』には全国九ヶ所ある「大神の宮」の一つとして「菟原社三前」が記されており、これが当社に比定されています。

『住吉大社神代記』は天平三年(731年)の年代が記されているものの実際の成立はもっと下ると考えられ、具体的には不明ではあるものの概ね平安時代中期~後期頃ではないかと見られます。

少なくともこの頃には当社が所在し、かつ「住吉大社」と深い関係があったことが窺えます。

古くから旧・菟原郡内(旧・神戸市東部)では非常に有力な住吉信仰の神社だったようで、江戸時代以前は郡名を冠して「菟原住吉社」と呼ばれていました。

現在でも神戸市東部において有数の神社として広く崇敬を集めています。

 

境内の様子

本住吉神社

当社はJR住吉駅のすぐ西方、かつての西国街道であった国道2号に面して鎮座しています。

入口には鳥居が南向きに建っており、そこから石畳の参道が伸び、左右には灯籠が並んでいます。

当社境内は新しい構造物が多い一方、灯籠は江戸時代のものも多く見られます。

奥の社殿越しに六甲山が見えるのも当社境内の光景として印象的です。

 

石畳の参道途中の右側(東側)に手水舎が建っています。

 

石畳を進むと玉垣で奥の空間と仕切られ、そこに注連柱が建っています。

石畳はここで途切れておりその奥は広場となっています。

 

注連柱を越えてすぐ左側(西側)に「奇岩窓社」、右側(東側)に「豊岩窓社」がそれぞれお互いを向き合うように鎮座。

いわゆる随身的なもので、本宮である「住吉大社」の「矛の御社」「楯の御社」に相当する神社でしょう。

社殿はいずれも銅板葺の妻入切妻造。

 

本住吉神社

広場の正面奥に社殿が南向きに並んでいます。

拝殿は銅板葺の平入入母屋造に軒唐破風付きの向拝と千鳥破風の付いたもの。

なお江戸時代の地誌『摂津名所図会』の挿絵には桁行五間の平入切妻造の拝殿が描かれています。

 

拝殿前に配置されている狛犬。花崗岩製の真新しいもの。

 

拝殿後方に建つ本殿はよく見えませんが、四つの千鳥破風の付いた流造を基本としつつ、前方と左右も建物が接続した複雑な形式となっているようです。

なお江戸時代の地誌『摂津名所図会』の挿絵には拝殿後方のやや小高くなったところに四棟の一間社春日造の本殿が並んでいます。

当社社殿は阪神大震災で壊滅的な被害を受けたといい、現在の社殿はそれ以降に復興したものです。

 

境内社等

本社社殿の右側後方(北東側)の小高くなったところに鳥居が建っており、その奥の空間に多くの境内社が左右に鎮座しています。

 

これらの境内社の内、鳥居をくぐってすぐ正面奥に「塞之神」と「大海社」の相殿が南向きに鎮座。

社殿は銅板葺の二間社流見世棚造。

江戸時代の地誌『摂津名所図会』には「大海神祠 本社より南壱町にあり」とあり、大海社は恐らくこれが本社境内に遷座したものと思われます。

一町はおよそ109mで、『摂津名所図会』の挿絵には当社の南側に伸びる松並木の途中の東側に鳥居と小祠が描かれており、恐らくこれが「大海神祠」だったのでしょう。

 

上記の二社相殿の左側(西側)に「大山祇社」と「猿田彦社」の相殿が南向きに鎮座。

社殿は銅板葺の二間社流見世棚造。

 

上記の二社相殿の左側(西側)に「水神宮」が南向きに鎮座。

銅板葺の一間社流造の社殿が覆屋に納められています。

 

一旦戻り、「塞之神」「大海社」の相殿の右側(東側)に八社の相殿が南向きに鎮座。

祀られているのは左側(西側)から順に「天満ノ神」、「高良神」、「木花咲也姫」、「綿津見神」、「天水分神」、「大山咋命」、「大物主命」、「大国主命」。

社殿は銅板葺の流見世棚造。

 

上記の八社相殿の右側(東側)に「大日女社」が南向きに鎮座。御祭神は「天照皇大神」。

社殿は銅板葺の神明造で、前方に庇が付いています。

 

大日女社の右側(東側)に「菟原稲荷大神」が南向きに鎮座。

朱鳥居が建ち、その奥に瑞垣に囲まれて朱塗りの社殿が建っています。社殿は銅板葺の妻入切妻造で、前方に妻入切妻造の庇が設けられています。

 

本社社殿の右側(東側)には地車庫があります。複数の地区の地車が一纏めにここに収蔵されているようです。

当社境内は駐車場も兼ねており多くの自動車が駐車されています。

 

タマヨリ姫
大阪の住吉大社ってここから勧請されたの!?
そういう説もあるわね。ただあまり一般的に認められた説ではないわ。
トヨタマ姫

 

御朱印

 

地図

兵庫県神戸市東灘区住吉宮町7丁目

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