社号 | 多太神社 |
読み | ただ / おいだ |
通称 | |
旧呼称 | 荘神 等 |
鎮座地 | 奈良県御所市多田 |
旧国郡 | 大和国葛上郡多田村 |
御祭神 | 大田田根子命 |
社格 | 式内社 |
例祭 | 7月14日 |
多太神社の概要
奈良県御所市多田に鎮座する式内社です。
当社の創建・由緒は詳らかでありません。御祭神は「大田田根子命」。
一説に当社の社名「多太(タダ)」を大田田根子命に因むとし、当地域に居住し「高鴨神社」(鴨神地区に鎮座)や「鴨都波神社」(宮前地区に鎮座)を奉斎した地祇系の「賀茂氏」が祖である大田田根子命をこの地に祀ったとも考えられています。
摂津国川辺郡の式内社に同名の「多太神社」(兵庫県川西市平野に鎮座)があり、その地に地祇系賀茂氏と同族である三輪氏の一族「神人」が居住し、祖である大田田根子命を祀ったとする説があります。
『倭名類聚抄』摂津国川辺郡に「大神(おおむわ)郷」が記されており三輪氏の一族が居住していた可能性は高く、現在伝えられている由緒はまた異なるものですが、兵庫県川西市の多太神社が大田田根子命に因むとする説は説得力があります。
となれば同様に大田田根子命の子孫である地祇系賀茂氏が居住した当地に鎮座する同名の「多太神社」もまた大田田根子命に因むとするのは可能性として十分考えられます。
ただ、当地の地名「多田」は「おいだ」と読み、現在の社名も「おいだ」と読むこともあるようです。
当社に関しては記録に乏しく、殆どのことは詳らかでありません。
境内の様子
境内入口。境内は鬱蒼とした社叢となっており、境内の北東隅に入口があります。
当社の境内は非常に独特のものとなっており、入口からすぐ右側(西側)に鳥居が東向きに建っています。
そして鳥居の左側(南側)に凸型の建物が建っています。用途は恐らく拝殿兼社務所と思われます。
神社の拝殿は参拝の動線上に建っていることが一般的ですが奈良県ではそうでない場合が多々見られます。
ただ当社においてはその中でも極端な例で、拝殿(?)の隣に鳥居を設けて完全にスルーする動線となっている上、手前側(東側)には拝所がなく、代わりに社務所としての玄関(?)が設けられています。
鳥居をくぐると奥側の基壇上に本殿が玉垣に囲まれて東向きに建っています。
本殿は銅板葺の一間社流造。
本殿前に配置されている狛犬。砂岩製の古めかしいものです。
拝殿(?)を裏側から見た様子。こちらから見れば桟瓦葺の平入切妻造で、扉の設けられたものとなっています。
小さな神社ながら境内には巨樹が多く、ここが古くからの神域であることを物語っています。
地図
関係する寺社等
多太神社 (兵庫県川西市平野)
社号 多太神社 読み ただ 通称 旧呼称 平野明神 等 鎮座地 兵庫県川西市平野2丁目 旧国郡 摂津国川辺郡平野村 御祭神 日本武尊、大鷦鷯尊、伊弉諾尊、伊弉冉尊 社格 式内社、旧郷社 例祭 10月2 ...
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