社号 | 統神社 |
読み | すえ / すべ |
通称 | |
旧呼称 | 八幡宮 等 |
鎮座地 | 奈良県五條市須恵2丁目 |
旧国郡 | 大和国宇智郡須恵村 |
御祭神 | 誉田別命 |
社格 | |
例祭 |
統神社の概要
奈良県五條市須恵2丁目に鎮座する神社です。
当社は式内社ではありませんが、『三代実録』元慶五年(881年)十月二十二日条に「授大和国正六位上三統神(略)並従五位下」と見える「三統神」は当社に比定されており、国史現在社です。
当社の創建・由緒は詳らかでありません。
かつては「八幡宮」と称し、現在も拝殿に「八幡宮」と揮毫された扁額が掲げられています。
上記「三統神」を当社に比定したのは江戸時代中期の地誌『大和志』で、これは地名「須恵」が「統(スヘ / スベ)」に通じることからと思われ、根拠としては弱いと言わざるを得ません。
近隣の西河内町に白鳳時代に瓦や須恵器が生産された「荒坂瓦窯群」があることから、或いは当地でも地名が示すように須恵器の生産が行われたことも考えられるかもしれません。
当社についての記録や伝承は極めて乏しく、現状では当社の来歴を明らかにするのは難しそうです。
境内の様子
当社は吉野川(紀ノ川)が形成した河岸段丘の縁に鎮座しています。
段丘崖の下に入口があり、鳥居が南向きに建っています。
鳥居をくぐった様子。段丘上となる石段上に社殿が建っている様子がわかります。
鳥居をくぐって右側(東側)に手水舎が建っています。
手水鉢は紀ノ川・吉野川の左岸側、すなわち中央構造線の外帯に接する三波川変成帯に分布する結晶片岩で製作されており、当地の地質が窺えます。
石段下に配置されている狛犬。
石段上に社殿が南向きに並んでいます。
拝殿は銅板葺の平入入母屋造。当社の旧称である「八幡宮」と揮毫された扁額が掲げられています。
拝殿後方に本殿が建っているものの、ブロック塀に囲われておりあまりよく見えません。
僅かに見える範囲から判断すると、銅板葺で朱塗りの施された流造のようです。
本社社殿の左側(西側)に隣接して「琴平神社」が南向きに鎮座。
朱鳥居が建ち、奥に銅板葺の一間社流造の社殿が建っています。
琴平神社の前に配置されている狛犬。こちらもやや古めかしさが感じられます。
琴平神社の手前左側(南西側)に「稲荷大明神」が東向きに鎮座。
銅板葺の妻入切妻造に庇の付いた建物となっており、恐らくこれは覆屋で中に社殿が納められているのでしょう。
本社社殿の右側(東側)に隣接して「猿田彦神社」が南向きに鎮座。
鳥居が建ち、奥にやや離れて銅板葺の一間社流造の社殿が建っています。
鳥居には倒壊防止のためかつっかえ棒が設けられていました。
由緒
プレート
統神社
地図