社号 | 八幡宮 |
読み | |
通称 | |
旧呼称 | |
鎮座地 | 京都府京都市西京区大原野石作町 |
旧国郡 | 山城国乙訓郡長峯村 |
御祭神 | 応神天皇、天照大神 |
社格 | 式内論社? |
例祭 | 9月15日 |
式内社
八幡宮の概要
京都府京都市西京区大原野石作町に鎮座する神社です。
当社の創建・由緒は詳らかでありませんが、式内社「石作神社」は元々当地に鎮座していたのがいつの頃か「大歳神社」へ合祀されたという説があります。同じ石作町に鎮座する「早尾神社」でも同様の説があり、遷座の事情ははっきりしません。
詳しい説明は大歳神社の記事に譲りますが、石作氏は火明命を祖とし、石棺の製作を職能とした氏族です。恐らくこの付近を拠点として石材加工をしていたのでしょう。
ただし当地付近は地質的に加工に適した石材の採取できる地とは考えにくい点がやや不審です。石材の集積に利のある土地とも思えず、当地に石材加工の専門家が拠点を置いたのは不思議です。石作氏がこの地に居住し祖神を祀った頃には既に名ばかりで石材加工はやめていたのかもしれません。
なお、当社の社殿の下は「八幡宮1号墳」という古墳時代後期の円墳で、横穴式石室が設けられているようです。
境内の様子
境内入口。斜面上に立地しており、石段の上に一の鳥居が建っています。
一の鳥居をくぐるとすぐ先に二の鳥居。
二の鳥居の傍らに手水舎があります。
二の鳥居をくぐると石垣と石段があり、その上が社殿の建つ空間となっています。石垣はバラバラな大きさの石を積み上げた野面積みですが、大きな石も用いており見た目にインパクトがあります。
石段上に南向きの社殿が建っています。この社殿は「八幡宮1号墳」という古墳時代後期の円墳の上に建っています。
拝殿は妻入の入母屋造で床がありません。京都府に多い舞殿風拝殿の変形と見ることが出来るかもしれません。
なお参拝時は気付きませんでしたが、拝殿右側の基壇下に横穴式石室が小さく開口しているらしいです。
拝殿前の狛犬。砂岩製でしょうか。
また拝殿内には「狛鳩」というべき鳩型の石造物が配置されています。八幡神の神使が鳩とされていることから置かれているのでしょう。ふっくらとしたかわいらしい造形です。
本殿は神明造に似た、反りの無い平入の切妻造。ただし神明造の特徴である棟持柱や床などが無いため、到底神明造と呼べるものではありません。とはいえ八幡系の神社でこのような本殿は珍しく、もしかしたら覆屋なのかもしれません。
社殿の前に聳えるカゴノキ。
カゴノキは成長に伴って樹皮が細かく剥がれ落ち、その跡が鹿の子模様になるために「鹿子の木」と呼ばれています。
当社の象徴的な樹木であり、境内に隣接した公園は「かごの木ひろば」と名付けられています。
社殿から境内を見下ろした様子。高低差のある境内であることがわかります。
境内の一画に紫陽花が咲いていました。


地図
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