社号 | 末刀岩上神社 |
読み | まといわがみ |
通称 | |
旧呼称 | 岩上大明神 等 |
鎮座地 | 京都府京都市左京区松ケ崎林山 |
旧国郡 | 山城国愛宕郡松ヶ崎村 |
御祭神 | 不明 |
社格 | 式内論社 |
例祭 |
式内社
末刀岩上神社の概要
京都府京都市左京区松ケ崎林山に鎮座する神社です。
当社の創建・由緒は詳らかでありませんが、松ヶ崎北方の丘陵(林山)の斜面にある岩石を磐座として祭祀しています。
伝承ではこの岩石は摂津国の兵庫の海中で霊光を発していたのを勧請したと言われ、古くから漁業や狩猟、牛馬の神として信仰されていたようです。
式内社「末刀神社」の論社の一つであり、松ヶ崎の「松」が「末刀」に通じることから当社に比定されたようです。しかし賀茂御祖神社(下鴨神社)境内の「水ごしらへ場」なる岩石に末刀神が降臨し、その祭祀が境内社の愛宕神社に継承されていると伝えられており、式内社「末刀神社」の論社としてはそちらの方が有力です。
当社の境内は樹木や玉垣が倒壊していたり石祠が損壊していたりと随分荒れてしまっています。
とはいえ祭祀の対象である岩石は古くからのままと思われ、信仰の様相は古くから変わってないと言えるかもしれません。
境内の様子
当社は松ヶ崎の北方にある丘陵(林山)の中腹に鎮座しており、林山の西麓が境内入口となります。
境内は低い石垣の上に簡素な玉垣が並べられ、入口として小さな石段が設けられています。
入口の正面に手水舎が建っています。井戸や手水鉢にバケツやじょうろ等が置かれ半ば物置と化しています。
手水舎の左側(北西側)に日蓮宗特有の「南無妙法蓮華経」と刻まれた石碑や石塔が建っています。かつて日蓮宗の寺院があったのでしょうか。
石碑の左側(北西側)に鳥居が南西向きに建っており、石段が伸びています。
背後は高い二段構成の石垣が積み上げられており、山腹の立体的な地形であることが実感できます。
鳥居前の左右の灯籠には「岩上大明神」とかつての呼称が刻まれています。
石段を上ると社殿が西向きに建っています。
拝殿は銅板葺・平入切妻造の極めて簡素な舞殿風拝殿。
背後にはさらに石垣が堆く積まれています。
拝殿後方の石段を上ると小さな石祠(?)がありますが激しく損壊しています。さらに後方の岩石を囲う玉垣も倒れており、全体的に荒れた境内となっています。
石祠の後方に玉垣に囲まれて大きな岩石があります。この岩石が古くから祭祀の対象として信仰されてきました。
岩石の種類はよくわかりません(チャートっぽいような?)。
岩石の傍らには巨樹が豪快に横倒しになっており、境内の荒れた印象がさらに強まります。
2018年の台風の影響があったのかもしれません。
拝殿後方の石垣の左隅に小さな石祠が鎮座しています。社名・祭神は不明。
地図