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入野神社 (京都府京都市西京区大原野上羽町)

社号入野神社
読みいりの
通称
旧呼称春日大明神 等
鎮座地京都府京都市西京区大原野上羽町
旧国郡山城国乙訓郡上羽村
御祭神天兒屋根命 武甕槌命 比賣神 齋主神
社格式内社、旧村社
例祭2月22日近い日曜日

 

入野神社の概要

京都府京都市西京区大原野上羽町に鎮座する式内社です。

当社の創建・由緒等は詳らかでありません。その他の事蹟についてもほぼ何も伝わっておらず、当社に関する情報は殆ど不明です。

古くは大原野南春日町の「大原野神社」の地に鎮座していたという情報もありますが不詳。春日神を祀っているのは何らかの関係があったのかもしれません。

社名の通り当地を古くは「入野」「納野」と呼んだようで、『万葉集』にはこの地を詠んだとされる歌に「大刀の後 鞘に納野に 葛引く我妹 真袖もち 着せてむとかも 夏草刈るも」「さを鹿の 入野のすすき 初尾花 いづれの時か 妹が手まかさ」があります。

例祭にはかつて15歳になった男子が烏帽子儀に入って弓の行事が行われていましたが、今は弓が傷んだために中止されているようです。

 

境内の様子

境内入口。わかりづらい場所ですが、田畑の間の畦道のような通路を北側から通って境内へ入ります。

 

入野神社

この通路を進んでいくと、開けた田畑から雰囲気が変わって鬱蒼とした空間になり、左側に鳥居が建っています。

 

手水鉢は鳥居の左側に無造作に置かれています。土が溜まって草も生えており、手水としてはもはや使われていないのでしょう。

 

入野神社

入野神社

鳥居をくぐると社殿が西向きに建っています。拝殿はなく、瑞垣とそれに囲われた覆屋が建っており、中には流造の本殿が納められています。式内社とはいえ、実に小ぢんまりとした神社です。

 

鳥居から社殿への参道の左側(北側)に二社の境内社があります。それぞれ社名・祭神等は不明。当社には太神宮と道租神社が鎮座するとの情報があるので恐らくそれぞれがそのどちらかなのでしょう。

 

当社付近は水田が長閑に広がっています。すぐ近くに大規模に開発された洛西ニュータウンがありますが、それを感じさせない牧歌的な雰囲気が辺り一面に溢れています。

 

タマ姫
式内社とはいえ小さな神社だねえ。由緒とか詳しいこともよくわからないみたい。
それでも『万葉集』にこの辺りのことが詠まれたともされていて、古くから知られていた地だったみたいね。
トヨ姫

 

地図

京都府京都市西京区大原野上羽町

 

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