社号 | 田中神社 |
読み | たなか |
通称 | |
旧呼称 | |
鎮座地 | 京都府京都市東山区本町 |
旧国郡 | 山城国京都 |
御祭神 | 不詳 |
社格 | 式内論社、伏見稲荷大社境外摂社 |
例祭 |
田中神社の概要
京都府京都市東山区本町に鎮座する神社で、伏見稲荷大社の境外摂社です。式内社「飛鳥田神社」の論社の一つでもあります。
当社の創建・由緒は詳らかでありませんが、鎌倉時代に著された『古今著問集』や『十訓抄』には既に田中社についての記述が見られます。
田中社について次のような話が伝わっています。
和泉式部が稲荷参詣の途次、田中社の辺りで時雨に遭った。稲刈りをしていた童から蓑を借りて無事に参詣ができ、その帰りに童に蓑を返した。
次の日、和泉式部が部屋の隅を見やると童が手紙を持って佇んでいた。手紙には次のような歌がしたためられていた。
「時雨する 稲荷の山の もみぢ葉は あおかりしより 思ひそめてき」
この伝承から童は田中社の神の化身であり、田中社が田の神であることを示唆しています。
ただ、これら「田中社」は当社でなく現在伏見稲荷大社の本殿に祀られている「田中大神」である可能性もあります。
当社と「田中大神」はいずれも同名で伏見稲荷大社に属することから両社の間に何らかの関係性があるかもしれませんが詳細は不明です。
当社に狛狐が無いことから当社の神は稲荷信仰とは異なるとも言われていますがこれも真偽は不明。
なお、先述の通り当社を式内社「飛鳥田神社」とする説がありますが、『延喜式』神名帳には「一名柿本社」とあることから、伏見区横大路柿ノ本町に鎮座する「飛鳥田神社」が有力視されています。
境内の様子
境内入口。本町通に沿って朱の瑞垣が並び、東向きの朱鳥居が建っています。鳥居の奥にはトタン瓦葺・平入切妻造の簡素な神門が建っています。
鳥居・神門をくぐって右側(北側)に小さな手水舎があります。
正面に社殿が東向きに並んでいます。
拝殿はなく、トタン屋根の平入切妻造に大きな千鳥破風の付いた拝所(中門)があります。
両側に展開される瑞垣ともども朱に塗られています。
本殿は銅板葺・一間社流造。本殿もやはり鮮やかに朱が施されています。
地図
関係する寺社等
伏見稲荷大社 (京都府京都市伏見区深草藪之内町)
社号 伏見稲荷大社 読み ふしみいなり 通称 旧呼称 三之峰稲荷大明神 等 鎮座地 京都府京都市伏見区深草藪之内町 旧国郡 山城国紀伊郡稲荷村 御祭神 宇迦之御魂大神、佐田彦大神、大宮能売大神、田中大 ...
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